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あいやばばライフ


北国初心者・家事初心者の日々・喜怒哀楽を・・・。
by aiyababa

ネパールの家・・アーカイブ

ナマステ!

 木と土という素材に触れてみて自分なりにイメージしてきた将来の家、それがネパールで一から考え直す出会いがありました。

 ネパールは小さい国土の割りに、多様な家が存在します。 

 カトマンズ盆地はレンガの家が主流ですが、上質のスレート石の取れるところは石積みの民家が点在します。

 レンガを製造できない土地や山岳地帯はほとんどが石積みの家です。 綺麗にレンガ状にカットして積まれている家もあれば泥を繋ぎとして積んでいって表面を泥で塞いで壁を白く塗ったり、地元で取れる赤色の土を泥状にして塗っている家もあります。

 大概は2階建て3階建てで、石の間に木を挿して並べ屋根の支えや床の支えにしています。 

 上質のスレート石は鉄平石と呼ばれる石で厚みは約1cm程度に剥がされて屋根の材料になります。 

 また、南のタライエリアの家々は高床式で木組み工法の土壁というのもあります。 多種多様です。

 ですから、長い時間車で移動しても少しずつ変わる景色にそれほど飽きが来るということもありません。

 もっとも5回も6回も同じ道を移動となると流石に車で寝てますが。1回の移動時間が最低2時間から15時間くらいに及ぶので、何かしらに目的意識を持ってないと辛い移動となってしまいます。

 もっぱら、小生の場合、山野草、野生蘭に始まって、昔ながらの家、動物等々けっこう目を光らせながらのたびになることのほうが多いです。 

 さて、話を戻すと、石もありかなぁと思いました。 これは後年、ここ10年程の思い入れです。

 実は、今から11年前、ポカラから少し行ったサランコットの丘という景勝地への尾根沿いに山小屋を建てたんです。 

 それまでも石積みの家は少なからず見てきましたが、ポカラからバグルンロードを通って7.8キロ行ったところにヒャンジャという部落があり、そこでかなり立派な石積みの家を見て、色々聞いたらその先のノーダラで採掘しているらしいということがわかった。

 美味しいビールを飲みながらヒマラヤを見たい! という思いはそこで結実しました。

 これがその山小屋です。 

 正面は階段を上って玄関。 東向きです。

ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02360561.jpg
  
       <設計施工byあいやばば> 

基本的に個人的に楽しむ山小屋です。 友人を大勢連れてきてBBQをやったりできる設備も備えてありますが・・・ここのところずっとご無沙汰で・・報告によるとかなり手直しをしないといけない状況だそうです。

     
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02360684.jpg


前庭と奥がBBQ台とかまどです。 ここで正面にアンナプルナ山群がドーンと見えます。

 これは実は独身時代の産物です。 仲間3人による共同出資で、一応フリーで時間が作れる小生に建設のお鉢が回ってきました。 役得!

 大先輩で山屋の人が「10人以上が雑魚寝出来るスペースが欲しいなぁ。」っていうんで、部屋を設けず、通常の夏山の状況で寝たとすると・・恐らく・・20人以上は一度に泊まれます。が基本は4~6人がゆったりという感じでしょうか。 知人(日本人)の家族(ネパール駐在とか)も良く泊まりました。  

 間仕切りのない(トイレとシャワールームはありますけど・・。)山小屋の中はざっとこんな感じ。

 ロフトです。 北側と東側に窓を設けてあってそれぞれから山を眺められます。

ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02353318.jpg

 テーブルをどけると囲炉裏です。
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02360584.jpg

オリジナル自信作 木組みの螺旋階段。 作り方はひ・み・つ。
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02360567.jpg


ちょっと暗くてすみません。 蔵書400冊程度、漫画20種。 でも何故か今は少ない。

      
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02360537.jpg


 ここから望遠で撮った写真がこれ。

 マチャプチャレ朝焼け

      
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02353427.jpg

夕照のアンナプルナⅡ峰
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02350676.jpg

ポカラのイメージはマチャプチャレ(英名:フィッシュテール)聖なる山ですが・・小生はアンナプルナⅡ峰の女性的な山肌がだ~~~い好きなのです。
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02353338.jpg

 けっこう印象的な山ですよねぇ。 どっちかっていうと、この山に向かっていつもビールを飲みます。

 で、下界に下りたポカラの町並みの一つがここオールドバザール。
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02353468.jpg

 で、もうちょっと歩いてサランコットという丘の下にある村落からみたマチャプチャレ。
ネパールの家・・アーカイブ_d0251572_02353444.jpg

 ここは北側を向けばいつもマチャプチャレが座っています。 標高は7000mを切る程度ですがその山容は堂々としててカッコいいですよね。 

 かなり手前にある山なのでここでは一番高く見えます。

 地元民に問うと「あれが一番高い」と素直に答えます。遠近感とか説明しても譲りません。

 なんせ 聖なる山なので、いまだてっぺんに立った人はおりません。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 こーゆーところに惚れて、このころは家は石積だ!と頑固一徹でした。

 カトマンズ盆地に作られた寺院の多くはトラディショナルブリックと言ってテーパーが付いた特別なレンガを使用しますが、これは一見に値します。 なかなか美しいです。 

 一般的な化粧レンガも悪くないです。 例えば北海道庁や東京駅に使われたレンガですが、これも味があります。

 日本ではサランコットのようなスレート石は出回ってないし、入手困難なので・・・

 その思いは・・・・虚しく空振り・・でした。

 で、次に思い浮かんだのが・・・レンガです。

 なんだかんだ言っても他に代案は浮かんできませんでした。 

 カトマンズのレンガ工場に足を運ぶと・・

 「うちは日本へも輸出している」というんです。 今から10年以上前の話ですが・・・居たんですね。

 カトマンズのレンガに魅せられて日本へ輸出した人が・・。

 ところが・・・品質は地に落ちてて・・とても構造物には使える代物ではなかった。

 ただ、その後に行ったバングラデシュでは良質のレンガに出会えて、一時はコンテナ2台分輸入しようかと思ったほどです。

 でも残念ながら・・・手配する時間が作れなかった。 輸送費を考えると国内輸送も含めて1個あたり100円くらいになる。 大きさから考えると高くは無いが・・小生輸入できる資格を持ってないので、代行を頼むと・・・経費が数10%含まれちゃうから・・・その時点では・・断念。

 でも・・正直・・・バングラのレンガは安くて品質いいですよ。(味と言う意味で) 

 品質というともちろん日本のレンガが一番いいですが・・・味わいが無さ過ぎ。どれ見ても一緒ですもん。

 あほか?っていいたくなります。 

 どうして、昔レンガを焼こうとしないのかわかりません。

 ガーデンショップで売っているヨーロッパのレンガも悪くないですが、みんなと同じものを使いたくないと言うのもあるし・・・あれは家の壁にはまったく使えない。

 そんな意味では、昔のレンガはいいですよねぇ。 

 北海道はそこら中にまだまだレンガの建物が残っていて、「あれ?こんなところにもある!」って感激の連続です。

 でもそんなレンガもプレミアが付いてびっくりする値段になってますし・・。

 そんなわけで、今の家を建てるまではまだまだあきらめてなかったレンガです。

 今回はこれでお終い。 次回は「家・決断の巻」です。

 
 でわでわ また


 追記: 煉瓦で家を作ろう・・少なくても腰壁まで作って、その上はログでもっていう案もありました。 茨城に住んでいたらもしかしたら作っていたかもしれませんね。

 余談ですが、小生が手掛けた家は地面から3mまでと3m以上では訳あって職人さんが違うんです。

 で、積み方をみると、これまたちょっと違う。 表面加工の仕方が違うんです。 写真では解りづらいですが、それぞれいい味を出してくれてます。

 かとおもうと、この地方のとある石の家。 石積みの職人中の職人が作った家はそれはそれは立派でした。 ただ、あまりにきれいに積まれ過ぎてる。 傍目、石と思えない積み方をされていて、それもどーかなぁ・・・と、疑問符が残りましたが、適当に大小混ぜて積むやり方の方が得てして丈夫だったり、見た目も美しいということが分かりました。

 ただ、そーゆーきちんとしたやり方は大いに参考にはなりました。 


 でわでわ また



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by aiyababa | 2014-06-23 03:27 | 家が出来るまであれこれ | Comments(6)
Commented by けい at 2014-06-23 06:11 x
建築四方山話、興味深く拝見しています。
この石積みの家、いい雰囲気ですね。
それに、ロケーションも最高!!

じつは我が家も最初は煉瓦の家を建てるつもりだったのです。
壁厚30センチのフランドル積みの家を。。。
煉瓦の手配もしかけてました。(笑)
ホビー&ゲストハウスの予定で建てた小さなログが意外に快適で、そこに
うねうねと追加して図面を広げ、終の棲家にしてしまったという訳。
伐採した地場の杉を利用しなくてはと、気持ちが変化したこともありまして。
ただ、やはり「圧倒的な物量の木の中」というのは圧迫感を感じるので、
フルログは本体部分だけで、あとはポスト&ビームです。
煉瓦建築にはいまだに未練がありますけど。
Commented by aiyababa at 2014-06-23 19:24
けいさんこんにちは。

煉瓦も悪くありませんよね。 確かに。 でも地震が来たらやっぱりログハウスの方が断然強いですから、腰壁あたり(90cm)までは基礎の延長として50cm幅で考えてまして、その上に成形ログ・・ポスト&ビームでっていう感じでしょうか。 50cm幅だと出窓感覚でいろいろ物が置けるし本棚も普通の棚も設置できるんです。 地震にも耐えますし。

 レンガ建築・・何かやってくださいよ。 応援に行きますよ。

 なんでも・・考えているときが一番楽しくて、後で見積もりしてこれはあ~だ、あれはこーだ・・して・・でも実際に家が建っちゃうと・・次・・なにしようって。 ですから・・今は手持無沙汰で・・海外で仕事してます。
Commented by なかの at 2015-08-17 01:22 x
<バングラデシュでは良質のレンガに出会えて

こんにちわ。突然失礼します。

私もレンガに多少の興味を持っているものです。バングラデシュには五回ほど行っています。
バングラデシュでは良質のレンガに出会われたとの事ですが、もし差し支えなければどこの工場か教えていただけないでしょうか。

よろしくお願いいたします。
Commented by aiyababa at 2015-08-19 00:10
> なかのさんこんばんは。

13年前の話なので、今の品質がいいのかどうか判りませんが、キンキンといい音がして、焼成も十分行えた良質の煉瓦だったと記憶してます。
ただ、小生は設備で建築は別会社だったので工場名や会社名までは判りません。
お役に立てずにすみません。
付け加えるならば、承知しているかと思われますが、煉瓦にも2種類ありまして、形も不揃いだけど、積んだ後モルタルでカバーしてしまうものと、表面がすべすべしていて”見せる”煉瓦があり、この分に記事で紹介したのは家の外壁や塀などできちんと目地を見せて積む”見せる”煉瓦です。
バングラのは一回り大きくて、確かサイズはL25・W13・H8くらいだったと記憶してます。 ひびも無いし、欠けも少なく、要するに歩留まりのいい良質の煉瓦でした。
その当時の値段がなんと1個5円。 輸入して見たくなったのもうなずけるかと思います。
Commented by なかの at 2015-08-26 22:47 x
<aiyababaさん、お返事ありがとうございます。

 私が行ったのは最後、2012年でしたが当時は日本円が高くて為替レートが1円=0.97タカくらいだった記憶があります。その時もレンガ一個は4~6タカ程でした。しかし品質は欠けやひび割れが多い気がして、イマイチと感じました。なかにはひびも割れもない美しい渋い赤色のレンガもありましたが、玉石混合のごとくばらばらに混じっていました。良いレンガは確かに日本に持って帰りたいと思いましたね。

 為替レートですが、今は1円=1.55タカくらいだそうです。私が行っていた2012年よりも5割以上円が下がっているようです。ちなみに昨今の為替相場は7,8年前の相場と同じくらいだそうです。

 今思い起こせば最初からレンガについてもっと興味を持ってかの国を訪問したらよかったと思い返す次第です(笑)
Commented by aiyababa at 2015-08-30 09:58
> なかのさんおはようございます。

この10年の物価上昇はネパールを例に取ってみると、約3倍から4倍に達するものがあって、煉瓦でいえば10年前は3.5ルピーで買えたものがたった4年で10ルピーまで跳ね上がっていました。
ワーカーの給料も倍になってましたし、今はことネパールではメリットが無いくらい高くなってしまってます。
更に大地震で、煉瓦が不足しているでしょうから、もしかしたら周辺諸国にも波及して値段は為替相場の円安も手伝って対円ではかなり高騰しているものと推察されます。
商社の方なら今が仕込み時っていうのを適切に判断できるのでしょうけど、素人ではなかなかねぇ。 それでも品質さえ良ければ、大方は輸送費に取られますからどうなんでしょう?一個当たりの単価はちょっと上がるくらいかもしれません。
でも船便ですから、途中何があるかわかりません。 梱包と保険はしっかりかけておかないと痛い目に合うかと思います。 特に梱包は自分の目でしっかり確かめてコンテナに積み込むところまで立ち会わないと不安でいっぱいになると思います。
海外での経験上、日本からの積み込みでも現地で荷卸しするまでは不安でいっぱいでしたから。
ひびが入ってないのなら多少の欠けは止むを得ないとみるべきでしょうね。積み方にもよりますが、一面さえそこそこ綺麗な面があるのなら使えますから。多少の欠けも味のうちと・・・。
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